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2009年1月

島田Jr.完封で常総学院8強/茨城大会

<高校野球茨城大会:常総学院2-0下妻二>◇19日◇4回戦

 常総学院がベスト8に進出した。21年前、同校が甲子園に初出場し準優勝した際のエース島田直也氏(38)を父に持つ島田隼斗投手(3年)が下妻二を2安打で完封した。

 9回、最後の打者は直球で一塁ゴロに仕留めた。島田は自らベースを踏むと、大きく左腕を突き上げた。今大会初登板が、2安打2四球の完封勝利となった。島田は「直球とスライダーしか投げなかった。みんなが守ってくれて投げやすかった」。第一声は守備陣への感謝だった。

 制球力が身上だ。常にストライクを先行させた。打たせて取る投球だが、大胆な攻めも見せた。9回2死で奪った6個目の三振は、スライダーを3球続けて相手の意表を突いた。こんな投球に木内幸男監督(77)も「これまでで一番の投球だったが、当たり前だと思っている。スライダーの使い方のうまさは(父親と)一緒です」と評価した。

 7回までは0-0の均衡が続いた。「味方を信じていました」。そんな島田を「木内マジック」が援護した。8回、先頭打者が2ストライクに追い込まれると突然代打を起用。代わった土肥慎(3年)がカウント2-3から右中間に三塁打し、なおも代打起用の柿沼弥臣三塁手(1年)が中犠飛して、貴重な1点を挙げた。

 この日父直也氏の姿はなかった。BCリーグの信濃に属し、試合で観戦できなかった。今後は駆けつけるという。そんな父が横浜に在籍した当時、仲良しだった打撃投手の石田文樹さんが15日に急死した。家族ぐるみのつきあいで、島田もショックを受けた。「(98年の)優勝旅行でハワイに行ったときも遊んでもらいました」。

 石田さんは木内監督のもと甲子園で優勝している。島田は「いい報告ができるよう頑張りたい」。石田さんに活躍を誓った。

 [2008年7月20日9時11分 紙面から]

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北海鍵谷6安打8K完封/南北海道大会

<高校野球南北海道大会:北海6-0札幌一>◇19日◇決勝

 古豪北海が6-0で札幌一を圧倒し、南北海道大会を制覇、9年ぶり34度目となる夏の甲子園を勝ち取った。地区の初戦から1人で投げてきたエース鍵谷陽平(3年)がこの日も最速144キロの速球を駆使し、6安打8三振の力投で完封した。

 長い夜がようやく明けた。夏の甲子園全国最多の33回目を果たしたのは99年。足踏みが続いているうちに全国最多は松商学園(長野=34回)に抜かれ、駒大苫小牧には先に全国制覇を許した。そこに現れた「救世主」が鍵谷だった。

 道南の七飯(ななえ)町からやってきた右腕が、ほとんどすべての試合で投げチームをけん引。中学で硬式を経験する者が多い中、軟式出身の鍵谷は帽子のツバに自ら「雑草魂」と書き自己を鼓舞した。平川敦監督(37)と熱い抱擁を交わしたエースは「やっと先生を甲子園に連れていけます」と最高の笑顔を見せていた。

 [2008年7月20日9時0分 紙面から]

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八戸西9回逆転劇勝で4強/青森大会

<高校野球青森大会:八戸西3-2浪岡>◇19日◇準々決勝

 八戸西が浪岡に3-2で逆転勝ちし、2年連続ベスト4進出を決めた。1-2で迎えた9回表、1番中田昇吾(2年)の二塁打で同点とし、スクイズで逆転。エース伊藤晃輔(3年)が浪岡の反撃を断ち切った。

 鮮やかな逆転劇だった。9回表無死一塁から、中田の中越え二塁打で、まずは同点。この後、1死一、三塁から4番向祐貴(2年)の投前スクイズで、ついに逆転した。その裏、2死二塁のピンチ。エース伊藤晃輔(3年)と田中洋光遊撃手(2年)の連係で、二塁走者をけん制で刺し、4強切符を手にした。

 「やったあ!」とナインは喜びを爆発させた。8回まで、浪岡のエース唐牛良輔(3年)に散発5安打に抑えられ、7回に捕逸でもらった1点のみ。「打倒私立で甲子園」を実現する前に、公立の浪岡に敗戦目前だった。「ナインは成長した。土壇場で、あれだけの力を発揮するとは」。榎本和彦監督(40)も驚く。

 昨年は準決勝で八戸工大一に6-8で敗れた。伊藤が先発し、2回に一挙5点を奪われ降板した。この日は8安打されながら2失点に食い止め、意地の力投を見せた。「昨年、自分で負けているので、何としても抑えたかった。最後まであきらめず、丁寧な野球をやった自分たちが勝った」と声を弾ませた。

 次は29年ぶりの決勝進出をかけて、いよいよ光星学院と対決。「何としても倒します」と田沢亮介主将(3年)は「打倒私立」をあらためて宣言した。

 [2008年7月20日11時23分 紙面から]

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東海大山形延長サヨナラ!/山形大会

<高校野球山形大会:東海大山形4-3鶴岡工>◇19日◇3回戦

 東海大山形のエース赤間謙(3年)が、投打で大暴れだ。0-3の5回途中から登板し、自己最速の144キロを計測するなど5回 1/3 を無失点。打っては延長10回のサヨナラ打を含む3安打で、鶴岡工を4-3で下した。

 おぜん立ては整った。3-3で迎えた延長10回裏2死一、二塁。赤間のバットが、真ん中低めの直球をたたく。拳を突き上げながら見送る打球が左中間フェンスを直撃する。サヨナラの走者が生還すると、ベンチからナインが飛び出し、歓喜で渦巻いた。エースの投打の活躍に、武田宅矢監督(30)も「今日は赤間に尽きる。本人もこれでまた勢いづく」と絶賛した。

 サヨナラの一打だけではない。赤間は7回1死からヒットで出塁し、反撃ののろしを上げるホームを踏んだ。9回には先頭打者で中安打。その後、三塁走者として内野ゴロの間にホームにかえった。3安打、2得点に勝負を決める殊勲打。ピッチングでも被安打5ながら要所を締め、5回 1/3 を無失点。6回には自己最速の144キロも記録し、三者三振に抑え試合の流れを1人で呼び込んだ。

 もっとも勝利を決めた瞬間、赤間のガッツポーズは控えめだった。「勝ったのはうれしいけど、自分たちは甲子園で勝つために練習してきた。本当にここで喜んでいいのか分からなかった」という理由からだ。頂点しか見えない。昨夏の準々決勝でコールド負けを喫した日大山形に20日、リベンジを挑む。

 [2008年7月20日11時24分 紙面から]

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聖光学院2年連続8度目の8強/福島大会

<高校野球福島大会:聖光学院7-3会津工>◇19日◇4回戦

 聖光学院は、19日17歳の誕生日を迎えた5番・田村勝歩遊撃手(2年)が、勝ち越し二塁打を含む4打数4安打2打点2得点と大活躍。7-3で会津工に逆転勝ちし、2年連続8度目の準々決勝進出を決めた。

 6回以降、2度も勝ち越された聖光学院が、土壇場で底力を発揮した。今大会は日替わりヒーローが生まれる中、この日の主役は、3回戦までの7番から5番に昇格した田村だった。

 先制された直後の6回裏は、1死から左翼線二塁打を放ち、同点のホームを踏んだ。2点を勝ち越された直後の7回裏は、3-3に追い付いた後の1死二、三塁から右中間に適時二塁打を放ち、その名の通り“勝歩”(しょうぶ)を決めた。4打席4安打で、自らの誕生日を飾った田村は「朝食前に、みんなにバースデーソングを歌ってもらいました。4の4も勝利打点も初めて。気分は悪くありません」と笑顔を見せた。

 「甲子園に行きたくて」と聖光学院に入学した。部員112人がA、B、育成の3班に分かれる中、昨秋B班からA班入り。今春センバツ初戦(沖縄尚学戦)では1安打もマークした。毎年B班を指導している横山博英部長(38)は「攻撃的な野性味がある。精神面も考慮されるA班で見事にチームカラーに染まってくれた」と成長を認めた。

 父勝幸さん(44)に「勝って歩め」と命名された根っからの勝負師。この日、ガッツポーズを連発した田村は「もう1度、甲子園に行きたい」と自身初の夏舞台を見据えた。

 [2008年7月20日11時32分 紙面から]

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静清工は韮山に「本盗」で勝利/静岡大会

<高校野球静岡大会:静清工4-3韮山>◇19日◇3回戦

 静清工は延長12回、4-3で第4シード韮山を下した。

 球場にいた誰もが度肝を抜かれた。静清工が「本盗」で決勝点を挙げた。

 12回表2死三塁。三塁走者の坪田和也主将(3年)は「常に先の塁を狙っていた。どんな形でも本塁に還ろうと思っていた」。5番・尾崎竜二遊撃手(3年)が初球を本塁打性のファウルにすると、韮山・神谷投手の動揺が見えた。2球目。「走る前はどうなるか不安だった」(坪田)。三塁と本塁の中央を超えるほどのリードを取り、投手の足が上がると同時にスタートを切った。審判の手が横に広がると「安心した」。うれしさよりも、安堵(あんど)が込み上げた。

 シード校を破り、坪田は「目の前の相手を倒すだけ。チャレンジャー精神で向かっていく」と次戦を見据えた。3年ぶりVに向け、挑戦者の戦いは続く。

 [2008年7月20日12時0分 紙面から]

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広島工沖野3戦連発/広島大会

<高校野球広島大会:広島工9-4福山誠之館>◇19日◇4回戦

 新井2世が3戦連発! 広島市民球場では超高校級スラッガー沖野哲也(3年)に3試合連続の一発が飛び出すなど、阪神新井の母校・広島工が福山誠之館を9-4で下した。

 超高校級スラッガーの一振りが勝負を決めた。6-3で迎えた8回1死一、二塁。広島工応援団の陣取る一塁側スタンドからの「ドカンと一発!」コールが、打席の沖野を全開モードにした。マウンドには福山誠之館の3番手・赤木。前打者を打撃妨害で出塁を許した直後の初球だった。内角低めのストレートをコンパクトに振り抜くと、白球は左翼ポールを直撃するトドメの3ランとなった。

 偉大なOB阪神新井もビックリだ。初戦からこれで3戦連発。右腕を高々と上げながら通算48号を見届け、ゆっくりとダイヤモンドを一周した沖野は「連続弾? 応援してもらい気合が入る。うれしいです」。

 最終打席でパワーを解き放った沖野だが、小技もスゴイ。初回無死一、二塁。複数球団が見守る中、注目の第1打席は三塁線に見事な犠打。スラッガーの初球バントと全力疾走で、相手の悪送球を誘い、2者生還と流れをつかんだ。

 この時に一塁妹尾と激しく接触し、左脇腹を痛めたが「打席に入ったら関係なかった」(沖野)。プロ関係者も感嘆の声を上げるパワーの沖野。目標とする通算50号で、甲子園出場切符をつかみ取る。

 [2008年7月20日12時29分 紙面から]

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PL投げても勧野!1回0封/南大阪大会

<高校野球南大阪大会:PL学園10-0貝塚南>◇19日◇3回戦

 PL学園の新主砲が打って投げての活躍だ。PL学園が5回コールド勝ち。1年生4番の勧野甲輝(かんの・こうき)左翼手は打っては今夏初適時打、投げては1イニングを無失点に抑え、4回戦進出に貢献した。

 住之江球場のスタンドで少年ファンが騒いでいた。「次、勧野や! 勧野が投げるで」。10-0の5回表、早くもファンから「投手・勧野」としても認識される主砲が、公式戦に初登板した。

 先頭打者に直球を中前にはじき返されたが、続く打者は併殺に切った。最後は空振り三振に取った。「自分の投球をするだけ、と思ってマウンドに登りました」。練習試合では5試合に投げて、夏の大会に向けて準備。富田林第二中2年で142キロを投げ、中学時代の野球教室で阪神安藤を「本当に中学生!?」と驚かせた右腕をさっそく披露した。

 PL学園入学前から勧野が「ポスト中田翔(大阪桐蔭-日本ハム)」と注目されたのは、中田同様、投打両方での逸材ぶりから。中学時代の相手打者は、ほとんど勧野のストレートをとらえられなかった。

 この日はストレート、カーブの2球種で貝塚南打線を抑えたが、鋭い変化のスライダーも持っている。気迫もある。捕手の岸田健人(3年)は「『絶対に抑えてやる!』という気持ちのある投手です。闘志が表に出る投手」と評した。南大阪大会の残り4試合を勝ち抜く中で、必勝リリーバーに起用される可能性もある。

 打っては2-0の初回無死二塁で、体勢を崩されながらも左翼フェンス直撃の二塁打。初の適時打などで、2試合連続2打点を記録した。「泳ぎましたが、シンに当てることが出来ました」。大会2試合を終え、目を離せない選手になってきた。

 [2008年7月20日12時28分 紙面から]

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静岡学園が第1シードを撃破/静岡大会

<高校野球静岡大会:静岡学園6-0常葉学園橘>◇19日◇3回戦

 シード3校が散る波乱の1日となった。静岡学園が毎回の12安打を放ち、第1シードの常葉学園橘を6-0で破った。6回裏2死満塁、4番細谷拓己主将(3年)が、走者一掃の適時二塁打を放ち勝負を決定づけた。第2シードの興誠、第5シードの常葉学園菊川、磐田南は面目を保った。20日は、8強入りを懸けた熱戦が4球場で繰り広げられる。

 澄み切った青空の下、静岡学園スタンドが何度も沸いた。3回1死三塁から、芳賀康弘遊撃手(2年)の内野ゴロの間に先制。3-0で迎えた6回2死満塁には、4番細谷主将が走者一掃の中越え適時二塁打を放ち、一気に勝利を引き寄せた。投手陣も出雲伊織(3年)-古本真大(2年)の継投で、10安打を浴びるも無失点。赤塚宣貴監督(30)は「こんなに投打がかみ合った試合は初めて。よくやった」と絶賛し喜んだ。

 5月にコーチから昇格した同監督は、試合前日のミーティングでこう伝えた。「3回までは内容が悪くても相手より盛り上がれ」。春の東海王者相手に委縮しないためだった。試合中も「とにかく盛り上げろ」と声をかけ続け、初回から大きなかけ声が飛び交った。「作戦」は成功。3回の先制点につながり、流れを生んだ。

 1月末、部内不祥事で3カ月間の対外試合禁止処分を受けた。春季大会は辞退。練習も2週間自粛した。何度も選手で話し合ったが、参加者は次第に減った。「1つの方向を向いていなかった。ばらばらでした」と細谷主将。だが、今大会の出場が決まると次第にまとまり始めた。5月に常葉橘対常葉菊川戦を見て、野球や夏への思いは強まった。その橘に勝ったこの日、細谷主将は試合が「楽しくてしょうがなかった」と表現した。梅雨明けが宣言された日、同時にナインの心も晴れ渡った。

 1、2回戦の連続逆転勝利に続き、今度は第1シードを撃破した。細谷主将は「次で負けたら何も意味がない。油断せずに、頂点に立ちます!」。静岡学園ナインが勢いに乗った。

 [2008年7月20日13時8分 紙面から]

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掛川西は東海大翔洋封じる/静岡大会

<高校野球静岡大会:掛川西5-2東海大翔洋>◇19日◇3回戦

 掛川西は5-2で第3シード東海大翔洋を破り、昨秋に延長再試合の末に敗れた雪辱を果たした。

 清水庵原球場に駆けつけた4000人が、息をのんで2時間27分の熱闘に見入った。屈指の好カード掛川西-東海大翔洋戦。掛川西の榊原竜馬投手(3年)が最速139キロの直球とスライダーを武器に、因縁の相手を9回2失点8安打8奪三振に抑え込んだ。

 「会心」と振り返った投球も、大歓声も快感だった。昨秋に負けた相手へのリベンジとは、考えなかった。「甲子園に行くための通過点だから」。試合前日、母真理さんは緊張で、何度も背番号1にアイロンをかけた。ケロッとしている息子を見て「頼もしい」と思う半面、怖くもなった。深夜にこっそり、ユニホームの袖に「幸運のお守り」を縫い付けた。

 「けがした時も、支えてくれたのはお母さんだった。親孝行しないといけないですね」と榊原は笑った。母の思いを胸に、榊原は投げ続ける。

 [2008年7月20日13時8分 紙面から]

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本荘エースの踏ん張りで4強/秋田大会

<高校野球秋田大会:本荘7-1大曲>◇18日◇準々決勝

 本荘がトルネード左腕の踏ん張りで4強入りだ。エース池田恭介投手(3年)が、5安打1失点に抑え、7-1で大曲を下した。池田は初戦の2回戦から3戦連続完投。27回自責1と抜群の安定感で、チームを優勝した06年以来の4強に導いた。明桜もエース左腕の高橋一平投手(3年)が投打に活躍、7回コールドの8-1で秋田に圧勝し、2年ぶりの4強。また大館鳳鳴が2年連続、新屋が初の準決勝進出を決めた。

 米大リーグで活躍、17日に引退を表明したばかりの野茂英雄氏(39)のように、クルリと背を向ける。「(野茂は)意識したことはない。他の人を見ていいところを取り入れたフォーム。小学校からずっとです」。そんな自己流トルネード投法の池田が、4強入りの立役者となった。

 2回戦は秋田工を6安打完封。3回戦では平成に7安打を浴びたが、9三振を奪い1失点完投。そしてこの日は自責0で3戦連続完投だ。「疲れは試合中は感じなかった」と、本家のようなタフさを持つ。尾留川徹監督(48)は「ここ一番で打者に向かっていく姿勢がある。彼と心中です」と全幅の信頼を置く。

 トルネード後のフォームは一昨年のV腕、高橋佑輝(TDK)そっくり。「仁部智(元広島)くらいに始まって(04年準優勝の)佐藤晃輝(国学院大4年)、高橋と先輩を見習っているから」と尾留川監督。本荘には左腕の系譜がある。

 池田は1年時、高橋からスクリューボールを伝授された。今大会前には「苦しいときでも悔いの残らないように投げろ」と心構えも教わった。準決勝は横綱・明桜と対戦。「納得できる投球を」と4連投目も、悔いを残すつもりはない。

 [2008年7月19日11時44分 紙面から]

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山形中央140キロ超W好継投/山形大会

<高校野球山形大会:山形中央7-1九里学園>◇18日◇3回戦

 ベスト8をかけた戦いは、第4シードの山形中央が、鈴木駿也と梅津寛樹(ともに3年)の、最速140キロ超えコンビの継投で、九里学園を3安打に抑え、7-1で快勝した。第7シード鶴岡東は、新庄東に3-0で勝ち、2年ぶりの8強入り。3安打13奪三振で完封した左腕・上野和彦(3年)は、2試合連続の無四球完投。両校はベスト4をかけ、20日に激突する。第1シード酒田南、ノーシード山形城北も8強入りした。

 山形中央の、まず鈴木が相手打線を抑え込んだ。「夏の雰囲気に緊張していた」と、初回に失点したが、140キロ超えの直球と、球速差40キロのカーブを交え、打者に的を絞らせなかった。4回に内野安打と四球で無死一、二塁のピンチを招くも、相手の走塁ミスと、土屋佑樹遊撃手(3年)の好守で無失点に切り抜け、試合の流れを完全に引き寄せた。

 6回からは梅津が継投。「球速にはこだわらなかった」と話すように、130キロ台の直球をテンポよく投げ、打者12人に完全投球。ライバルとして鍛錬し合う2人の継投で、2年連続の8強入りを決めた。

 もっとも庄司秀幸監督(32)は、10安打7得点の快勝にも不満だった。昨夏、準決勝で羽黒に2-3の逆転負け。今大会を、勝利への「思い」が試される夏と位置付けてきたが、初回に1死満塁の好機を併殺で逃すなど、チャンスをものにできない場面があった。「1つのプレーに対する厳しさがない。うちは県立高校。地域の人と感動を共有できるような野球をしなければならない」と庄司監督。勝利への執着で、初の夏制覇に挑む。

 [2008年7月19日11時47分 紙面から]

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盛岡中央エース品川花巻東完封/岩手大会

<高校野球岩手大会:盛岡中央3-0花巻東>◇18日◇準々決勝

 盛岡中央が前回王者の第1シード花巻東を退け、3年ぶりの準決勝に進出した。エース右腕の品川幸也(3年)が9安打を浴びながらも、要所を抑えて完封勝利。打線は、2番手で登板した今大会注目の149キロ左腕・菊池雄星(2年)も効率よく攻め、3-0で快勝した。盛岡大付は、昨年準優勝の専大北上を5-2で下し、6年連続の4強。公立勢対決は盛岡一と水沢が制し、20日の準決勝に進んだ。シード校すべて敗退した。

 品川は最後の打者を遊飛に打ち取り、歓喜の瞬間を迎えたはずだったが、少し笑みを浮かべただけで整列に向かった。「ピンチが続いたし、疲れてました。ガッツポーズとか、そういうのは出さないんで」。興奮したチームメートから抱き付かれ、手荒い祝福を受けても、冷静な表情は変わらなかった。

 ゲームプランがはまった。花巻東の強力左打線を相手に、5回までは内角を攻め、6回以降は外角低めに逃げるシンカーを多用。2回2死満塁は遊ゴロで、6回1死満塁は2者連続三振で切り抜けた。「昨年の甲子園で、花巻東がシンカーを打てなかった。それから練習を始めたんです」。半年ほど練習し、今春に完成。県大会準々決勝の大一番で、努力が実った。

 佐々木大介監督(33)は、意識改革に力を注いだ。最近3大会で2度優勝の花巻東が相手。強さを受け止める前に、主導権を握りに行った。「エンドランのサインを多く出した。先手必勝です」。9回は、二塁走者の盗塁が三塁手の失策を誘い、追加点につながった。99年以降、甲子園出場から遠ざかった私立校が、意地を見せた。品川は「打撃力があるチームなので、自分が点を取られなければ負けない」と自信を深めていた。

 [2008年7月19日11時46分 紙面から]

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